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 寒かった冬もようやく終わりにさしかかる今頃、雪国人の一番嬉しいときである。空は青く雪解け水の音が聞こえ、道行く人の穏やかな表情も嬉しい…と感慨に浸るのもここまで。

 高田文化協会に晴天の霹靂が走る。大きな様変わりの年度明けとなりそうである。まず昨年から分かっていたことだが、肩書は事務員だがそれ以上の働きをしてくれていた荻谷真理子さんの退職の日が近づいている(4月末)。なるべく考えないようにしていたが、目の前に来てしまった。留守がちな事務局長よりも余程、協会通であり事務に明るいパートナーの退職!そして、事務局の移転である。家主さんの都合である。でも親切な家主さん、移転先も配慮して下さりこの号が出た後、4月3日に引っ越します。同じ本町通り、上越市の文化振興課の隣のマンション2階。階段があっても、足腰の訓練と思って以前以上に訪ねて下さい。司令部通りをまっすぐ来て本町の突き当り、まずはお花見帰りにでも、いらして下さい。お花見団子を用意しておきます。

新住所:上越市本町3丁目3―3ダイアパレス高田弐番館203(電話番号・メール 
    アドレスは変更なしです)

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~今月のお客様~ 横尾宗一さん

このコーナー始まって以来の出張取材?である。春色の電車に乗って新井までコトコトと。目指す横尾歯科医院は駅から10分の近さであったが知らない町を歩くのは楽しい。そしてまた楽しい風景…診察室は真っ青な空に白い雲の壁紙、そして昔懐かしい薬のラベルの額絵、昔の吸入器など並び、医者というより作家の趣味の部屋であろうか。私の実家も横尾であるのでそんなことから話は始まり、ルーツは同じ富山。先生の方は新井の五日市、私の方は安塚に…と運命はここで別れる。祖先は鍼灸師、そしてひいおじいさんの頃から歯医者さんという事である。話は今「文芸たかだ」連載中の『町家の四季』(井東汎賞佳作)に及びその中での並々ならぬ文学的素養にはびっくりさせられるが、やはり小学生時代からの読書が下地であった。曾祖父の重み、祖父の面白さ、父が有り余るほどの本を与えてくれた事。「少年少女世界の名作」や「日本百科大事典」などを読破したという。横尾少年の興味は50年前の全集の裏表紙にハロウインの様子が…と興奮。そんなところが奇想天外な創作意欲につながるのだろう。『町家の四季』は上越町歩きグループに参加したことがきっかけ、春日町(現本町1)の町家の中に療養中の妻を置き、明かり取りの窓から入る屈折した光、中庭の木々の静けさ…作家本人も登場、と354号が最終回、乞うご期待である。

 新しい構想は奇想天外な歴史もの、楽しみである。またエッセイにもと意欲。少年時代、お隣にいらした堀川歌子さんにも影響を受けたと明かされ、彼女のことも書きたいとのこと。堀川さんと言えば「文芸たかだ」初期のころに数多く寄稿され、小川未明とのご親交の深さを書いておられる。

ともあれ、横尾先生の趣味の域は計り知れない。夢や文学を語る時の少年のような瞳…それが若々しさの原点であろう。お元気でご健筆をお祈りいたします。

≪事務局より≫

これまで16年間文化協会のお手伝いをさせて頂きました。会員の皆様には本当にお世話になりました。皆様より頂いた数々の御厚情に心より御礼を申し上げます。今後はボランティアで時々河村さんのサポートが出来ればと思っております。最後に、会員の皆様方の今後益々の御健勝と御活躍をお祈り申し上げます。(荻谷真理子)